有効成分テフルトリンの作用経路
殺虫作用機作
テフルトリンは、昆虫体内に取り込まれた後、神経細胞膜におけるナトリウムイオンチャネルに作用し、チャネルを持続的に開放状態にし、シグナル伝達を反復・活性化させ、最終的に興奮伝導を遮断します。これにより、虫体に痙攣・麻痺が起こり、昆虫は死に至ります。
作用経路
1.接触作用(経皮作用)
作物に接近した害虫が処理された薬剤に直接触れることにより、有効成分のテフルトリンが虫体内に取り込まれ、速効的な殺虫効果を発揮します。
2.ガス化による作用
テフルトリンは他の合成ピレスロイド系薬剤にはない高い蒸気圧を有することから、処理後、有効成分がガス化し、対象害虫に接触、取り込まれることで殺虫効果および忌避効果を発揮します。
4つの特長
1.ワイドスペクトラム
ネキリムシ類やコガネムシ、キスジノミハムシなど幅広い土壌害虫から作物を守ります。
※画像をスライドして主要な適用害虫をご確認いただけます
2. 速効性(ノックダウン)
フォース粒剤は、忌避効果発現までの時間が短く、対象害虫に対してきわめて速やかに効果を発揮します。
3. 残効性
作物の根部を加害する土壌害虫による被害は、収穫後に発覚することが多く、有効な防除手段が限られます。フォース粒剤は播種、定植時の処理を行うことで、約1ヶ月作物への被害を防ぎます。
2015年 青森県産業技術センター野菜研究所
■対象害虫:キスジノミハムシ ■発生状況:多発生 ■品種:夏つかさ「旬」 ■処理日:7月3日(は種時) ■処理方法:播溝土壌混和 ■調査日:8月3日(処理31日後) ■調査方法:各区中央部の10株の根部被害を程度別に調査
4. 忌避効果
フォース粒剤は、直接的な殺虫効果だけでなく、忌避効果も示します。大根のキスジノミハムシ防除においては、忌避効果によって株周辺における成虫の産卵を抑制し、根部の被害を防ぎます。
2019年 シンジェンタジャパン(株)中央研究所
■対象害虫:キスジノミハムシ成虫■試験方法:所定量の薬剤を処理した圃場から経時的に土壌を採取して、サンプル土壌100mlをカップに詰め、水50mlを加えた。その上にパクチョイの葉を入れ、3cm角の穴を開けたフタをして飼育箱に入れた。その後、キスジノミハムシ成虫200頭を飼育箱に放虫した後、25℃、暗/明=16時間/8時間の条件で管理した。24時間後に成虫の侵入数と食害痕数を計数し、防除価を算出した。
■忌避効果による産卵行動の抑制
フォース粒剤は、直接的な殺虫効果だけでなく、忌避効果も示します。大根のキスジノミハムシ防除においては、忌避効果によって株周辺における成虫の産卵を抑制し、根部の被害を防ぎます。
※特長2~4の効果試験の詳細情報は、詳しくは技術資料でご確認いただけます