防除が変わる6つの視点
コナジラミ・アザミウマ・ハダニ・カミキリムシ
難防除害虫の最新知見まとめ
コナジラミ、アザミウマ、ハダニ、カミキリムシ── 防除の現場で「効きにくい」「手が足りない」と感じていませんか? 最新の知見と防除ポイントを6本の記事にまとめました。
近年、気温上昇や薬剤抵抗性の発達により、果樹・果菜類で問題となる害虫・病害の防除難度が上がっています。本ページでは、生産現場で特に課題となる6つのテーマを厳選し、それぞれの生態・被害・防除のポイントを専門記事でご紹介します。
果菜における難防除害虫コナジラミ類の特徴と防除ポイント
虫が小さく気づきにくい、薬剤抵抗性の系統が存在する、増殖が速く単為生殖も可能──コナジラミが難防除害虫である理由と、吸汁害・すす病・ウイルス媒介など多岐にわたる被害と防除のポイントを解説。
見どころ:
- バイオタイプQなど薬剤感受性が低下した系統に対し有効な薬剤を見極める重要性
- 幼虫と成虫には効くが卵や蛹には効きにくい生育ステージ別の殺虫活性の違い
- 多発前に初期発生を捉え低密度を保つ早期散布の考え方
アザミウマ(スリップス)類の加害状況と防除対策
花き・野菜を広く加害するアザミウマ類は微小で発見が難しく、吸汁による「シルバリング」や果実の変形に加え、重大なウイルス病を媒介。近年は外来種の定着により被害作物・地域ともに拡大が続いています。
見どころ:
- 体長1mm前後の微小害虫が引き起こすシルバリングや変形など多様な被害症状の見分け方
- 休眠せず増殖し、卵や蛹が薬剤に触れにくい生態を踏まえた防除の難しさと対処法
- 種類ごとに防除効果が異なる薬剤の選び方と、ほ場周辺の雑草が供給源となる実態
ゴマダラカミキリムシの生態と防除方法
柑橘類の害虫として知られるゴマダラカミキリムシは、一匹が若い樹に食い込んだだけで枯死や衰弱を招く「最大級の害虫」。幼虫は木質部に食入したまま越冬し、成虫は5月下旬から羽化して産卵を繰り返します。
見どころ:
- 木質部への食入で木屑が出る──幼虫の加害を発見するサインの見つけ方
- 5月下旬〜6月の羽化後、後食→交尾→産卵という成虫の行動と防除適期
- 地際部の樹幹への産卵に対する薬剤防除および捕殺の実践法
殺虫剤の効果的な散布方法 -ミカンハダニと天敵に及ぼす殺虫剤の影響-
害虫防除のために散布した殺虫剤が天敵を阻害し、かえってミカンハダニが増える「リサージェンス現象」。かんきつ園で深刻化した事例をもとに、合成ピレスロイド剤による天敵阻害のメカニズムと防止策を解説します。
見どころ:
- 天敵がハダニ密度3〜5頭/葉で外部から侵入し攻撃を始める密度依存の仕組み
- 天敵への残効性が長い薬剤ほどリサージェンス頻度が高まるメカニズム
- アザミウマ防除の散布が天敵を殺しハダニ多発を招く可能性と対策
ハダニ類の被害と生態、防除対策
ハダニ科のハダニ類は農作物の重要害虫。葉緑粒を吸収し「カスリ状」の白い斑点を生じさせ、被害が進むと落葉や樹の衰弱を招きます。年間10〜13回も世代交代し、休眠しない種は1年中増殖が可能な難防除害虫です。
見どころ:
- りんご・かんきつ・野菜で異なる主要ハダニ種と被害症状の見分け方
- 卵から成虫まで12〜17日、年10〜13世代という驚異的な増殖スピード
- 天敵への影響を考慮しハダニの種類に合った殺ダニ剤を選ぶ防除の考え方
春先の温暖化により感染時期が早期化。 りんごの病害は同時防除がこれからの課題
春先の平均気温が1〜2℃上昇し、黒星病・褐斑病の感染時期が早期化。従来の「開花直前」散布では適期を逃すようになり、複数病害を同時に抑える新たな防除体系が求められていることを岩手県の事例で解説。
見どころ:
- 気温上昇で黒星病の感染が「花蕾着色期」へ7〜10日前倒しになった経緯
- 褐斑病は13.8℃以上+濡れ6時間で感染、近年は開花期まで条件成立が早期化
- 気象データによる発生予察で防除適期を逃さない今後の方向性






